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保育園で活用できる2種類の補助金について、表などを用いてわかりやすく解説していきます。令和4年度第二次補正予算による変更点を反映し、ICT補助金は「業務のICT化等を行うためのシステム導入」という項目について、IT導入補助金では「通常枠〈A類型〉」と「デジタル化基盤導入枠」について解説します。

  • ICT化推進事業補助金(以下、ICT補助金)
  • IT導入補助金

第2版投稿 2022.5.31
初回投稿 2022.2.18

1.実施主体・対象施設

ICT補助金 IT導入補助金〈A類型〉
実施主体 都道府県・市区町村(こども家庭庁 令和5年7月31日まで
一般社団法人サービスデザイン推進協議会(
経済産業省)

令和5年8月1日以降
凸版印刷株式会社(経済産業省)
対象施設 ・保育園
・幼保連携型認定こども園
・保育所型認定こども園
※過去に当該補助金交付を受けていないところ
・社会福祉法人
・学校法人
・医療法人
・株式会社
※ただし常勤従業員数300人以下。要件を満たせば過去に当該補助金交付を受けていても申請可

ICT補助金

保育現場での煩雑な業務をシステム化し負担軽減を促進するための補助金制度で、国と地方行政機関が費用の一部を負担してくれるものです。
都道府県・市町村ごとに実施の有無や時期、内容等はさまざまです。社会福祉法人で複数の施設を運営している場合は、各施設所在地の管轄までお問い合わせいただく必要があります。
毎年、こども家庭庁の保育関係予算についての概要資料に、詳細が掲載されます。なお、こども家庭庁の発足により令和5年4月1日に厚生労働省から管轄が移管されています。

令和5年度保育関係予算案の概要の場合 >P9参照

IT導入補助金

中小企業・小規模事業者等が課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化をサポートするという全国一律の補助金です。さまざまな業種を対象とした補助金で、対象施設に該当しても実際に補助を受けるには細かい条件が設定されており、申請しても不採用になるケースもあります。

なお、補助金や助成金の併用については細かい条件があります。IT導入補助金の「よくあるご質問_IT導入補助金2023 通常枠(A・B類型)版」に記載がありましたので参考になさってください。
また、令和5年8月1日より事務局が一般社団法人サービスデザイン推進協議会から凸版印刷株式会社に変更となっており、Webサイトも変更となっておりますのでご注意ください。

●引用元サイト・資料

こども家庭庁 保育対策関係予算の概要
【PDF】令和4年度(二次補正予算)保育関係予算の概要 P6
【PDF】令和5年度保育関係予算案の概要 P9
中小企業庁 対策関連予算
【PDF】IT導入補助金

2.補助基準額・割合

ICT補助金 IT導入補助金〈A類型〉
補助基準額 システムのみの場合:最大60万円
補助対象3機能と端末購入を併せた場合:最大100万円
60万円~300万円未満
補助割合

全体の3/4(施設負担1/4)

全体の1/2(施設負担1/2) 

「子どもの登降園管理等」部分のみ
全体の4/5(施設負担1/5)
※令和5年度末までの時限的措置

実質補助金額:最大78万5千円

実質補助金額:5万~150万円未満
※補助額の下限を引下げ

ICT補助金

端末購入等と併せた補助基準額が最大100万円とありますが、東京都の一部では200万円など地域に完全に依存します。ICT補助金は法人ではなく施設ごとに出る補助金ですので、基準額や補助割合は施設ごとの値です。
「子どもの登降園管理等」機能に関して、普及促進のため令和5年度末までの時限的措置としての補助割合のかさ上げが行われています。助成額の計算には「子どもの登降園管理等」機能とそれ以外の機能では異なる補助割合で計算し合算する必要があります。具体的な計算方法は下記ブログ「横浜市のケース」をご参照ください。

IT導入補助金

保育業界だけが対象ではなく、ICT補助金よりも採用となる難易度が高い傾向があります。IT導入補助金は施設ではなく法人単位で交付されます。

3.補助金の対象

ICT補助金 IT導入補助金〈A類型〉

システム

●保育に関する計画・記録
●保護者との連絡
●子どもの登降園管理等

保育士の業務負担軽減を図るための、保育の周辺業務や補助業務に係るICT等を活用した業務システムの導入費用

「IT導入支援事業者」が事務局に登録し認定を受けたITツール

ハード対象

不可

ICT補助金

システムを動かすにあたって必要なものは対象となるのでパソコンやタブレット、登降園機器(タイムレコーダー、バーコード等)、ネットワーク機器、配線費用等の工事費用にも適用できます。
また令和4年度第二次補正予算により事業の見直しが行われ、補助金の対象となる3機能(計画記録/登降園管理/保護者連絡)のうち、必要な機能のみの選択でも補助対象となりました。

▼ サーヴの場合は以下のシステムが該当 ▼

IT導入補助金

「IT導入支援事業者」は、申請者(保育園)とともにITツールの提案・導入や事業計画策定のサポートなど、各種申請等の手続きを支援する事業者で、こちらも登録制です。
IT導入支援事業者も補助金対象となるITツールも、以下のページから検索することができます。

▼ サーヴの場合は以下のシステムが該当 ▼

\ SERVE(グレープシティ株式会社)は /

IT導入支援事業者(令和5年度後期)

保育園の運営、システム、補助金申請を総合的に把握。
ぜひ無料ご相談を! ICT補助金も相談OK。

●引用元サイト・資料

こども家庭庁 保育対策関係予算の概要
【PDF】令和4年度(二次補正予算)保育関係予算の概要 P6
【PDF】令和5年度保育関係予算案の概要 P9

4.デジタル化基盤導入枠

令和3年度補正予算にて追加された「デジタル化基盤導入枠」について、保育園でも申請できるケースがありますので、社会福祉法人施設での検討を前提とし以下に絞って解説します。ここで説明していないタイプについて公式サイトをご参照ください。

  • デジタル化基盤導入類型
  • 補助対象「会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト」のうち1機能が対象の枠

IT導入補助金〈デジタル化基盤導入類型〉

対象施設 A類型と同じ
機能要件

「IT導入支援事業者」が事務局に登録し認定を受けたITツールのうち「会計、受発注、決済、EC」のうち1機能を有するもの

補助基準額

ITツール ITツール利用のためのPC・タブレットなど
(下限額なし)~50万円以下
※下限額が撤廃
~10万円
補助割合

全体の3/4(施設負担1/4)
実質補助金額:最大37万5千円

全体の1/2(施設負担1/2)
実質補助金額:最大5万円

通常枠〈A類型〉との違い

  • 補助割合が高い
  • 通常枠で必要だった生産性向上に係る情報(売上、原価、従業員数及び就業時間)、賃上げ目標(給与支給総額、事業場内最低賃金)についての情報入力が不要

条件的には通常枠よりも申請しやすい形となっています。通常枠との併用も可能ですので、会計ソフトの導入に補助金を利用したいという場合は、IT支援事業者に相談しながら施設負担が少ない方法を選択し、上手に活用できるとよいでしょう。

5.給付までの流れの一例

ICT補助金

ICT補助金は比較的申請しやすい補助金といえます。自治体によって前後はしますが毎年以下のような流れで進められます。申請にあたってはいくつかの書類を準備する必要がありますが、サーヴでは書類の作成についてもご支援しています。

前年度末~夏頃

市区町村 → 保育園 へ意向調査
※事前に意向調査を済ませている市区町村もあり

8月以降

保育園にてシステムの選定
現在業務改善したい課題を解決してくれるシステムを探します。ICT補助金の対応実績が多い事業者がより安心です。

サーヴなら「IT導入補助金」「ICT補助金」を使ったシステム導入実績あり。ICT補助金については675件以上の経験で全国サポートします。

自治体にて実施可否の決定、保育園選定完了
予算との兼ね合いですべての保育園が申請可能になったり、次年度以降に繰り越されたりなどさまざまです。

3月末まで

システムの納品・支払いをし、その後に補助金交付

IT導入補助金

IT導入補助金はいくつかの期間に分かれていて期間ごとに募集しています。以下は期間内での大まかな流れです。IT導入補助金では、まず「IT導入支援事業者」に相談し、一緒に現状での課題の把握、業務生産性向上につながるシステムの選定などを行う必要があります。そのあとの手続きなども支援事業者がサポートしてくれるので共同で準備を進めることになります。

①gBizIDプライムアカウント取得、SECURITY ACTIONの宣言

申請要件を満たすための準備を行います。gBizIDプライムアカウントの取得には最低でも1週間以上を要します。SECURITY ACTIONは中小企業が情報セキュリティ対策への取り組みを宣言する制度で、一定の条件クリアが必要です。そのほか賃金などの条件をチェックし、事務局へ必要な報告を済ませます。

②交付申請・決定

申請マイページの作成、交付申請の作成・提出を行い、審査を経て交付が決定します。不採用の場合もあります。

③ITツールの契約・納品・支払い

契約~支払いが済んだあと事業実績報告書の作成・提出を行います。その後、補助金が交付されます。

④補助金交付後

事業実施効果報告の作成・申請、ITツールを活用した業務改善に継続的に取り組みます。

\ SERVE(グレープシティ株式会社)は /

IT導入支援事業者(令和5年度後期)

保育園の運営、システム、補助金申請を総合的に把握。
ぜひ無料ご相談を! ICT補助金の相談もOK。

IT導入補助金とICT補助金の比較、いかがでしたか?
保育園にとって取り組みやすい「ICT補助金」からまずは確認してみるのがよいかと思います。ICT補助金にもいくつかの提出書類などがございますが、サーヴではどちらの補助金についても対応実績がございますので、全国どこでもお気軽にご相談いただければ幸いです。

ICT補助金全般について、より詳細な内容については以下の記事をご参照ください。

「保育園のICT補助金とは?【令和5年度】」の記事はこちら

●引用元サイト・資料

IT導入補助金 新規申請・手続きフロー

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